潜在意識の書き換えを行うにあたっては、潜在意識の認識の変更が必要です。
なぜなら、潜在意識レベルにおいて、物事に対する認識が変更されて初めて、現実が変化していくからです。
ですが、この潜在意識による認識の変更は、無理やり行ってはいけません。
なぜなら、無理やり行っても、潜在意識が変わることはないうえに、新たな問題が生じてしまうからです。
そこで今回は、潜在意識による認識の変更を、「無理やり行った場合」と「自然と起きる場合」の違いについて、お伝えしていきます。
1.潜在意識による認識の変更を、無理やり行なった場合
まず、「潜在意識による認識の変更を、無理やり行う」というのがどういうことかを説明します。
以下のイメージ図をご覧ください。
物事が上手くいっていない場合、あなたが潜在意識にはAとBの2つの人格がおり、Aが「こうしたい」と思っても、Bが「こうしたくない」と思っており、葛藤が生じています。
そして、Bが邪魔をするために、物事が上手くいかないわけです。
例をあげると、Aが「お金持ちになりたい」で、Bが「お金持ちになりたくない」などです。
この状態では、Bを取り除けばAだけになり、潜在意識による認識の変更を行えるわけです。
ですが、問題なのは、下記の図のように、Bよりも深い層には、Bの根本原因が存在するため、その原因ごと取り除かない限り、簡単にはBを取り除けないことです。
Bの根本原因の例を挙げると、「お金持ちになったら、貧乏の人から嫌われてしまう怖れ」などです。
そして、この状態において、「潜在意識による認識の変更を無理やり行う」というのは、Bの根本原因を全く(もしくは十分には)取り除いていないにも関わらず、Bがなくなったものと思い込もうとすることです。
すると、下記のように、Bが残ったままになるだけでなく、Cが新たに誕生してしまいます。
つまり、こうしたいけど(A)、こうしたくない(B)の2つだったところに、私の中にはBは居なくなりAだけになった(C)というのが増え、葛藤が増します。
このCというのは、単なる思い込みであり、上乗せに過ぎません。
結果として、自分のことがどんどんと分からなくなりますし、Cが増えることで、Bの存在を受け入れにくくなってしまいます。
Bを手放すには、まず(AやBに上乗せされている)Cが嘘だと認める工程が必要になるため、手間が増えてしまっているのです。
結局、無理やり認識の変更を行うということは、自分を騙しているだけです。
時折、潜在意識関連のサイトで、「自分を騙しましょう」という表現を使っている人がいますが完全な誤りです。
それどころか、自分を騙すと、自己認識が適切に行えなくなるため、潜在意識の書き換えを行っていくうえで致命的です。
2.潜在意識による認識の変更が「自然と起きる」のを目指す
それでは、どうすれば良いのかというと、なぜBという人格が自分の中にいるのかを丁寧にひも解き、Bのさらに奥にある根本原因を手放すしかありません。
そして、根本原因を完全に取り除くことができると自然とBがなくなります。つまり、こうしたいけど(A)、こうしたくない(B)という認識から、こうしたい(A)という認識へと勝手に認識が変わります。
すると、Aを迷いなく実行でき、成果に繋がるわけです。
ここには、騙すという要素は全くありません。そして、本当に潜在意識が変わると、潜在意識の中の人格の数は減っていきます。
まとめると、私たちは、まだBが残っていると気づいたら、無理やり潜在意識の書き換えを行おうとするのではなく、そのBの根本原因を探し、取り除くことに注力しましょう。
それだけが、本当の意味で、私たちの潜在意識において、認識の変更が行われる方法なのです。
根本原因となる潜在意識の取り除き方については、下記をご覧ください