潜在意識で過去が変わったことが現在や未来に及ぼす影響

潜在意識 過去が変わった

潜在意識で「過去」が変わったら「現在」も変わると言われています。

ですが、これが、実際にどのような仕組みで変わっているのか、そして、どのような感覚の変化を伴って起きるのかまでは、潜在意識についてある程度学んでいる人でも、十分に理解している人は決して多くないようです。

そこで今回は、次のことをお伝えしたいと思います。

  • 潜在意識における「過去」「現在」「未来」の関係
  • 「過去」の記憶を手放す簡単な方法

Contents

1.潜在意識における「過去」「現在」「未来」の関係

1-1.潜在意識で「過去」の記憶が形成される仕組み

そもそも、「過去」の記憶というのは、どのようにして形成されているのでしょうか。

それは、その「過去」の時点で、ある出来事に対してどのように対処したのかという結果によって形成されています。

たとえば、10年前という「過去」の時点において、職場の同僚が、優れた成果を残すという出来事に遭遇したとします。
その際に、あなたが「自分は、相手に負けてしまった」という劣等感を抱き、その劣等感から逃れたくて、駆り立てられるように、仕事に精を出すようになったとします。
この場合、あなたの潜在意識には、「あいつに劣等感を抱かされた」という記憶が形成されます。もちろん、その記憶には「劣等感」が付着しているわけです。

そして、そのような記憶には、自分以外の何か(他者や出来事など)に脅かされたという被害者的な認識が残るのが特徴です。

一方で、もちろん10年前の時点で、あなたが「劣等感」をすぐさま手放していれば、このような記憶は形成されません
単に、職場の同僚が優れた成果を残したという記憶だけが形成されていたわけです。

1-2.潜在意識の「過去」の記憶は、「現在」や「未来」にどのように影響を及ぼしているのか

実は、このようにして形成された「過去」の記憶には、自己正当化する力が働きます

上記の例でいえば、本当は、自分が潜在意識で「劣等感」を抱いたことが本質であるにも関わらず、「あいつに劣等感を抱かされた」という被害者的な認識を抱くことで、自分ではなくあいつが悪かったという自己正当化をしているわけです。

そして、このような「過去」の記憶を持っていると、「現在」に同種の出来事を体験する際に、「過去」の記憶を正当化する手段として、それを体験してしまいます

上記の例でいえば、「過去」と同じように、「自分が劣等感を抱いたこと」が本質的な原因であっても、「(10年前とは相手が変わりますが)誰かに脅かされた」という体験をすることで、「相手から劣等感を抱かされたこと」が原因であったのだと正当化しようとします。

すると実際に、「誰かに劣等感を抱かされた」と正当化できるような体験(=自分が劣等感を抱きやすい人と接する体験など)ばかりが起きます
あるいは、何でもない出来事に対しても、その出来事への認識を歪めることで、無理やり「誰かに脅かされた」という感情を抱こうとします

ちなみに、このように、いつまでも同じ感情を繰り返し感じてしまう悪循環のループのことを、「カルマ」といいます

それでは、私たちがカルマから抜けようとすると、どうなるでしょうか。

もし現在の自分が、過去と同種の出来事を、何事もなくスムーズに体験してしまったら、過去に自分がした体験と矛盾してきます。

上記の例でいえば、自分が同僚などに脅かされているのではなく、自分が劣等感を抱いているだけだということを、現在において気づき、認めてしまったら、過去に「誰かに劣等感を抱かされた」と認識していたことと矛盾してきます。
つまり、誰かを責めてきたのが誤りであったと認めることになります。
そして、それが辛いために、また過去と同じ体験をすることで、「やはり過去の自分は間違っていなかった」という自己正当化を続け、カルマから抜けずにいたいのです。
言い換えれば、感情は、さらなる同種の感情を引き寄せ、自らを強化していきます

さらに言うと、「過去」「現在」だけでなく「未来」にも、“同種の感情を抱くような出来事が起こるだろう”という怖れが生じてきます
正確には、「同種の出来事が起きることで、そういう感情を抱きたい」と望んでいるわけですが、自分がそのような感情を抱くネガティブ体験の発生を望んでいるとは認めたくないので、そうした出来事が「起きてしまう」と認識しているのです。
結果として、その怖れが現実化して、未来にもその感情を抱けるようなネガティブ体験が訪れます。
先の例でいえば、「誰かに劣等感を抱かされた」という体験が、未来にも繰り返し起きるのです。

つまり、「過去」の記憶に伴う感情は、「現在」や「未来」にも同じ感情を抱かせるような影響を及ぼすということです。

1-3.潜在意識の「過去」が変わることが、「現在」や「未来」に及ぼす影響

それでは、あなたが潜在意識の書き換えを行い、潜在意識の「過去」の記憶が変わったら、「現在」や「未来」はどのように変わるのでしょうか。

まず、潜在意識において「過去」の記憶を変えるとは、過去の体験をAという選択によって経験したのではなくて、新たにBという選択によって体験したことにするということです。
より正確には、その事を体験する「選択」を変えるというより、体験する「潜在意識やエネルギー」を変えることを意味しています。

たとえば、先の例において、10年前には、職場の同僚に対して「劣等感」を抱き、それに駆り立てられてしまいました。
ですが、もしあなたが潜在意識の書き換えを日頃から行っているなら、10年前に比べて、「劣等感」に駆り立てられにくい潜在意識になっていることでしょう。
その場合、今のあなたがタイムスリップしたら、職場の同僚との関係を10年前よりスムーズにやり直せるはずです。
さらに、劣等感から自由になるようなエネルギーを受け取りながら、この記憶を書き換えを行うことで、あなたはもう一歩深く、その記憶を書き換えられます。

すると、書き換え後には、潜在意識に付着していた「あいつ(or誰か)に、劣等感を抱かされた」という感情は無くなるか、弱まります

書き換えが進んでいくと、過去の記憶は、知識として覚えていることもありますが、私の経験から言えば、段々と忘れていくことが多いと感じます。
おそらく、感情が消えた分、記憶の取っ掛かりのようなものが消え、過去に関心がなくなっていくのでしょう。
嫌な記憶として痛烈に記憶されていたことも、特筆すべきこともない「普通のこと」になり、曖昧でぼやけた感じになっていきます。

すると、カルマからも抜けるので、「現在」も同時に変わります
すなわち、現在起きることが、過去の感情の正当化のための出来事ではなくなり、スムーズな出来事が起きるようになります。
先の例で言えば、劣等感とは無縁の出来事です。

そして、「未来」にも、誰かから劣等感を抱かされる出来事が起きる怖れがなくなり、たとえば、優秀な同僚と関わって不快な思いをする出来事が起きなくなります。

このようにして、潜在意識で過去の記憶を書き換えると、過去、現在、未来が同時に変わるのです。

1-4.「過去」ではなく「現在」や「未来」から変えることも出来る

上記の話を聞くと、「過去の記憶を変えられていないから、現在の自分が上手くいかなくても仕方がない」と解釈する方がいます。

たしかに、「過去」の記憶は、「現在」や「未来」の出来事の原因となります。
ですが、上記のように解釈する人は、「過去」の出来事を言い訳に使って、「現在」や「未来」に向き合うことから逃げているにすぎません

そして、そもそも「現在」や「未来」を先に変えることで、それと連動している「過去」を変えることもできるのです。

たとえば、先の例では、劣等感を抱いてきた「過去」があったとしても、あなたが「現在」誰かとの関係性において「劣等感」を手放す体験をすれば、「過去」の記憶に対する書き換えと意識的に行わなくても、「現在」に連動して「過去」や「未来」の認識も変わります。
すなわち、当時の同僚に対して、それほど強い劣等感を抱いてはいなかった気になります。

同様に、「未来」に起きるかもしれないと思っている出来事にまつわる感情を手放すことによっても、「現在」や「未来」の認識が変わります。

つまり、過去、現在、未来という時間軸は、完全に連動しており、どれか1つを変えれば、他の2つも変わるようになっているのです。

2.過去の記憶を手放し、カルマから抜ける方法

私たちの記憶は、以上のような仕組みになっており、カルマがいかに手ごわく、人生を上手くいかなくさせているかについては、ご理解頂けたかと思います。

そこで、最後に、そのカルマから簡単に抜けられる方法を、ご紹介しておきます。

それは、クリスタルマインドCDの「カルマから出る~過去の記憶を手放す」を聴くことです。

*クリスタルマインドCDやその聴き方については、下記をご覧ください